広告で問い合わせが増えない理由|面談2倍・入会3.5倍の改善事例

施策事例のスライド。広告で問い合わせが増えない理由と、集客導線を変えると面談が2倍、入会が3.5倍になる説明。右に人物とグラフのイラストあり。

広告を回しているのに、問い合わせが増えない。
そんなとき、広告のターゲット設定やバナー、コピーだけを見直していないでしょうか。

もちろん広告改善は必要です。ただ、検討期間が長い商材では、広告は入口のひとつでしかありません。広告で知った人は、検索で評判を調べ、HPで料金を見て、SNSや動画で雰囲気を確認し、LINEやメールで再接触したタイミングでようやく相談に進むことがあります。

この記事では、ある結婚相談所で、広告・SEO・SNS・動画・地図検索・LINE・メール・HP/LPを約半年かけて見直し、面談予約数を約2倍、入会数を約3.5倍に改善した事例を紹介します。

広告を回しても問い合わせが増えない原因と集客導線改善の流れ

広告を回しても問い合わせが増えない原因は、広告だけではない

広告を出しても問い合わせが増えないとき、最初に見るべきなのは広告です。配信対象、訴求、クリエイティブ、予算配分にズレがあれば、当然成果は伸びません。

ただし、広告管理画面上のCV(問い合わせなどの成果)が良くても、事業成果につながっていないケースがあります。今回も、施策前は広告から直接LPへ遷移させており、媒体上のCVは悪くありませんでした。しかし、その後の入会にはつながりきっていませんでした。

つまり、広告上では成果が出ているように見えても、ユーザーが比較検討を深める導線に乗っていなかったのです。特に結婚相談所のようなサービスでは、LPだけで即決する人ばかりではありません。料金、サポート内容、成婚事例、口コミ、スタッフの人柄、他社との違いまで確認してから相談に進みます。

そこで、広告からの遷移先をLP中心からHP中心に切り替えました。HPで料金やサービス内容を確認でき、SNSや動画にも戻れるようにすることで、すぐ問い合わせない人も検討を続けられる状態にしました。

広告予算を増やす前に見るべき考え方は、「予算を増やすとCPAが悪化する」をクリエイティブの見せ方で解決。CPAを維持しながら予算25%増額した事例でも紹介しています。

施策前の課題は、流入母数の減少とチャネル依存だった

今回の事例では、もともと既存ブログメディアからの流入に大きく依存していました。広告も回していましたが、十分な流入源にはなっていませんでした。

さらに、SEOでは検索環境の変化や競合の影響を受け、流入数が全盛期の約3分の1まで落ち込んでいました。問い合わせ率を直す前に、そもそも問い合わせの母数になる流入が減っていたのです。

特に大きかったのは、Knowクエリ、つまり「調べもの系」の検索流入が大きく減ったことです。たとえば「デートとは」「真剣交際で何を話すか」のように、その場で答えを知りたい検索は、AI回答や検索結果上の要約で完結しやすくなっています。その結果、以前はブログ記事に来ていた層が、サイトまで来なくなっていました。

指標2025年3月2026年3月変化
Search Consoleクリック数17,4154,375-75%
GA4 Organic Searchセッション22,3655,671-75%
GA4全体セッション26,39411,997-55%

一方で、指名検索や既存配信からの流入は残っていました。ブランドへの関心がなくなったわけではありません。問題は、新しい流入を作る導線と、検討中の人を面談・入会へつなげる流れが弱くなっていたことでした。

問い合わせが増えない施策前の課題整理

現状把握:流入から入会までをファネルで分解する

最初に行ったのは、数字の見える化です。広告のクリック数だけでなく、流入、面談予約、入会までを分けて確認しました。

  • そもそも流入母数が足りているか
  • 流入した人が面談予約まで進んでいるか
  • 面談予約後、入会まで追えているか

この整理によって、課題は広告単体ではなく、集客導線全体にあるとわかりました。そこで、広告だけを直すのではなく、SEO、SNS、動画、HP/LP、LINE、メールまで含めて改善する方針に変えました。

打ち手:5つのチャネルで集客導線を組み直す

ここからは、実際に行った5つの打ち手を順に紹介します。

広告:評価軸を媒体CVから「入会」へ

広告では、検索広告、SNS広告、動画広告を見直しました。配信対象、訴求、クリエイティブを調整し、成果が出る媒体へ予算を寄せていきました。

一番大きかったのは、広告からの遷移先を変えたことです。施策前は広告から直接LPへ遷移させていました。媒体上のCVは良く見えていましたが、入会動線には十分に寄与していませんでした。

そこで、広告からの遷移先をHP中心に切り替えました。HPでは料金、サービス内容、成婚事例、他社との違い、SNSや動画への導線まで見せられます。すぐ問い合わせる人だけでなく、比較検討したい人、雰囲気を確認したい人、他社と迷っている人にも情報を渡せるようにしました。

訴求では、成婚事例、他社と比べた強み、サポートの手厚さを前に出しました。特に、他社でうまくいかなかった人や、婚活疲れ・相談所選びに迷っている人に向けて、「次こそ自分に合う相談先を選びたい」という気持ちに合わせました。

SEO:Knowクエリ依存から面談に近い検索へ

SEOでは、ただアクセス数を戻すのではなく、面談予約に近い検索を取りにいきました

調べもの系の記事は流入を集めやすい一方で、AI回答で完結しやすく、面談予約からも遠いことがあります。そこで、「地域名+結婚相談所」「結婚相談所 比較」「料金・サービス説明」など、相談所を選んでいる人が調べるテーマを中心に記事・ページを整えました。

検索流入が落ちたとき、単純にアクセスを戻そうとすると、成約から遠い記事ばかり増えることがあります。今回は、問い合わせや入会につながりやすい検索意図を優先しました。

SEOやオウンドメディアの立ち上げについては、「集客の受け皿がない」をオウンドメディアの設計で解決。ゼロから1年でオーガニック流入の土台を構築した事例も参考になります。

SNS・動画:問い合わせ前の不安を減らす場に

SNSや動画では、スタッフの人柄、婚活ノウハウ、会員の声・口コミを発信しました。

結婚相談所は、料金やサービス内容だけで決まるものではありません。検討者は「どんな人が支援してくれるのか」「相談しても大丈夫そうか」「他社と何が違うのか」を見ています。

そのため、SNSや動画は直接問い合わせを取る場所というより、問い合わせ前の不安を減らす場所として設計しました。

HP・LP:一直線に誘導せず、検討を深める導線に

HP・LPでは、無料相談への導線を整え、料金やサービス内容をわかりやすくしました。

ただし、すぐ問い合わせる人だけを前提にはしませんでした。迷っている人は、いきなり無料相談に進むより、もう少し雰囲気を見たい、口コミを読みたい、動画で人柄を確認したいと考えます。

そこで、HP・LPからSNSや動画へ戻れる導線も作りました。問い合わせボタンだけを増やすのではなく、検討を深めるための逃げ道を用意した形です。

サイト導線やCV改善の考え方は、【CVR改善】「読まれてもコンバージョンしない」をClarityのレコーディングで改善。CVR1.78%→3.01%になった事例紹介でも紹介しています。

LINE・メール:全員一斉からセグメント配信へ

LINEやメールはすでにありましたが、うまく活用できていませんでした。配信先には、まだ入会していない見込み客だけでなく、既存会員も含まれていました。そのため、全員に同じ内容を送ると、入会を検討している人に刺さる内容と、既存会員向けの内容が混ざってしまいます。

そこでまず、配信先をセグメント分けしました。まだ入会していない見込み客、無料相談後に検討中の人、既存会員など、相手の状態に合わせて配信文と内容を調整しました。

次に、配信内容ごとの反応率を確認しました。いろいろな内容を流していた中で、反応が良かったのは、SNSコンテンツへの誘導やイベント告知でした。逆に、反応が弱い内容は残さず、入会につながる可能性が高い内容へ絞っていきました。

結果として、LINEやメールは単なるお知らせ配信ではなく、検討中の人にもう一度接点を作り、面談予約や入会へ進むきっかけを作るチャネルになりました。検討期間が長い商材では、「何を送るか」だけでなく、「誰に送るか」「どの状態の人に送るか」を分けることが重要です。

LINE配信や追客設計については、【美容クリニック】「LINEシナリオ配信の設計」を見直して、診療予約率を12.2→17.7%に改善LINEのシナリオ配信を「初動12時間」に集中させて予約率2.5倍にした話も参考になります。

チャネルを増やすのではなく、検討の流れでつなぐ

今回の取り組みは、単にチャネルを増やしただけではありません。

チャネル役割
広告新しい見込み客との接点を作る
SEO比較・料金・地域検索を受け止める
SNS人柄・雰囲気・安心感を伝える
動画深い理解と信頼を作る
HP/LP料金・サービス内容・無料相談導線を整理する
LINE/メール検討中の人に再接触する
地図検索地域で探している人を受け止める

マルチチャネルが「複数のチャネルを使うこと」だとすれば、オムニチャネルは「複数のチャネルを、検討者の流れに合わせてつなげること」です。

今回の事例では、検討者が「知る」「比べる」「安心する」「思い出す」「相談する」までの流れに合わせて、各チャネルの役割を分けました。

広告、SEO、SNS、動画、LINE、メールを役割分担した集客導線

成果:面談予約2倍、入会数3.5倍に改善

施策は一度に入れ替えたのではなく、約半年かけて少しずつ改善しました。

新規面談予約数は、落ち込みが大きかった2025年10月の51件から、改善後の2026年5月には100件まで伸びました。単月比較では約2.0倍です。3ヶ月合計で見ても、2025年10〜12月の176件から、2026年3〜5月の264件まで増加しました。

入会数は、CRM上の入会日ベースで確認しました。2025年12月は13件でしたが、2026年5月には45件まで増え、約3.5倍になっています。

指標BeforeAfter変化
新規面談予約数
(2025年10月→2026年5月)
51件100件約2.0倍
新規面談予約数・3ヶ月合計
(2025年10〜12月→2026年3〜5月)
176件264件約1.5倍
入会数
(2025年12月→2026年5月)
13件45件約3.5倍

どれか1つの施策が当たったわけではありません。広告からの遷移先をHPへ見直し、SEOは面談に近い検索へ寄せ、SNSや動画で不安を減らし、LINE・メールはセグメント配信で反応の良い内容に絞りました。集客から入会までの流れ全体をつなげたことが、成果につながりました。

集客導線改善により面談予約数が約2倍、入会数が約3.5倍に改善

この施策の限界

この取り組みは、短期間で白黒がつく施策ではありません。

SEOは落ち込みが大きく、すぐに戻るものではありませんでした。広告費を増やせばすぐ伸びるわけでもありません。また、広告・SEO・SNS・LINE・メール・HP/LPを同時に改善しているため、「この1チャネルだけで成果が出た」とは切り分けづらい面もあります。

だからこそ、単発施策ではなく、半年かけて集客導線全体を改善する進め方を取りました。

自社で試すなら、まず見るべきこと

広告を回しても問い合わせが増えないなら、まず広告だけを見ないことです。

  • 流入は足りているか
  • 広告からの遷移先は、検討を深められる場所になっているか
  • SEOは、成約に近い検索意図を取れているか
  • SNSや動画は、安心材料になっているか
  • LINEやメールは、見込み客と既存顧客を分けて配信できているか
  • 問い合わせ後、成約まで追えているか

この順番で見ると、広告以外の詰まりが見えやすくなります。

よくある質問

広告を改善しても問い合わせが増えない場合、何から見直すべきですか?
まず、広告の先にある導線を確認します。広告のクリックや媒体上のCVだけでなく、流入後にHPやLPで比較検討できるか、SNSや動画で不安を減らせているか、LINEやメールで再接触できているかを見ることが重要です。
オムニチャネルとマルチチャネルの違いは何ですか?
マルチチャネルは、広告、SEO、SNS、LINE、メールなど複数のチャネルを使うことです。オムニチャネルは、それぞれのチャネルを検討者の流れに合わせてつなげる考え方です。今回のように検討期間が長い商材では、チャネル数を増やすだけでなく、役割を分けて連動させることが成果につながります。
SEO流入が落ちた場合、すぐ広告費を増やすべきですか?
広告費を増やす前に、どの流入が落ちているのかを確認します。調べもの系の検索流入が減っている場合は、アクセス数を戻すだけでなく、比較・料金・地域名など、問い合わせに近い検索意図を取りにいくことが重要です。

まとめ

広告を回しても問い合わせが増えないとき、広告だけを直しても成果が出ないことがあります。

特に検討期間が長い商材では、広告の先にあるSEO、SNS、動画、HP/LP、LINE、メールまで含めて、集客導線全体を見直す必要があります。

今回の事例では、広告からの遷移先をLPからHPへ見直し、SEOはAI回答で完結しやすいKnowクエリ依存から面談に近い検索へ寄せ、LINE・メールはセグメント配信に切り替えました。その結果、約半年後に面談予約数と入会数の改善につながりました。

集客導線・ファネル改善についてのご相談

「広告を回しても問い合わせが増えない」
「SEOやSNSの流入が落ちている」
「問い合わせ後の追客まで含めて見直したい」

そんな方は、ぜひ一度SPIRITSにご相談ください。広告・SEO・SNS・LINE・メール・HP/LPまで含めて、集客から成約までの流れ全体を見直します。

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TomohiroHamamura

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