【美容クリニック】「LINEシナリオ配信の設計」を見直して、診療予約率を12.2→17.7%に改善

美容クリニックの広告バナー。LINEのシナリオ配信設計を見直し、診療予約率を12.2%から17.7%へ改善という内容。装飾付きのデザイン。

美容クリニックがLINEで獲得した友だちを診察予約につなげられるかは、配信の本数ではなく「友だち追加の後に、何を・いつ送るか」で決まります。広告で友だち追加は取れているのに診察予約が伸びないアカウントの多くは、追加後のメッセージが「挨拶のみ」で止まっています。

この記事では、美容クリニックのLINEで友だち追加後7日間のシナリオ配信を設計し、診察の予約率を12.2%から17.7%に引き上げた事例を解説します。配信内容を「ユーザーが予約しない理由」から逆算した設計と、実際に効いた訴求・効かなかった訴求を整理します。

4段階の流れを示すファネル図。広告→LINE友だち追加→追加後の配信の課題→個別予約までの流れ。赤枠で改善箇所を強調。
こんな人に読んでほしい
  • LINEの友だち(リスト)は取れているのに、追加後の予約・申込につながっていない
  • 美容クリニック・自由診療など、比較検討されやすく単価が高い商材を扱っている
  • 友だち追加後に「何を・いつ送るか」のシナリオ設計が決まっていない
  • 当日に動かなかった見込み客を、その後そのまま取りこぼしている

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今回の事例

対象は、美容内服(自由診療)を扱う美容クリニックのLINE公式アカウントです。自由診療で客単価が高く、ユーザーに比較検討されやすい商材です。広告からLINEの友だち追加を獲得し、追加後に個別の診察予約へつなげるファネルで運用しています。

  • サービス:美容内服を扱う美容クリニック(自由診療)
  • ファネル:広告 → LINE友だち追加 → 個別の診察予約
  • 使用ツール:TalkLabel(シナリオ配信・配信ログ分析)
  • 施策範囲:広告は回っていて友だち追加は取れている。改善したのは「追加された後」のLINE導線

広告での友だち追加は獲得できていましたが、追加後の予約アプローチがほとんど設計されていませんでした。この「追加後」を組み直し、友だち追加後の予約率を12.2%→17.7%に改善しています。

なお今回は配信ツールを使っています。理由は2つです。1つは、メッセージを全員一律に流すのではなく、セグメントを切って柔軟に出し分けたかったこと。予約した人にはフォロー用の別シナリオを、まだ予約していない人にはナーチャリングの配信を続けるというように、ユーザーの状態に応じて配信を分岐させたいからです。もう1つは、どの配信がどれだけ反応したかを数字で細かく分析し、次の改善に回すため。手作業では追いきれないこの2つを実現する目的で、ツールを導入しました。

予約は「友だち追加の当日」に偏り、翌日以降を取りこぼしていた

配信ログを見ると、予約は友だち追加の当日に集中し、翌日以降はほとんど伸びていません。原因ははっきりしていて、追加後に送っていたのは挨拶メッセージだけ。当日に動かなかったユーザーには、その後に予約を促す接点が一つもありませんでした。

当日に動かなかったのは、「興味はあるが、まだ予約する理由がない」層です。その人たちを、何の接点もないまま取りこぼしていました。

売上を最大化しようとすると、多くの人はリスト獲得数を増やすことばかりに目が向き、広告改善に意識が集中しがちです。しかし、売上は「リスト数 × 予約率 × 決済率」で決まります。どれだけ広告費をかけてリストを集めても、この3つのうち1つでも穴が空いていれば成果は失われます。ザルで水を救おうとしているようなものです。

広告費をかけて増やしたリストの大半を、追加後の設計がないせいで取りこぼしていました。つまり問題はリスト獲得数ではなく、予約率にあると判断しました。ここを改善すれば、広告の獲得コストを変えずに予約数を増やせる。そう考え、追加後のシナリオ配信の設計を最優先にしました。

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未予約の理由を4段階に分け、訴求を時系列で当てた

配信メッセージをやみくもに増やすのではなく、「ユーザーがなぜ予約しないのか」を4段階に分析し、それぞれに対応する訴求を時系列で配置しました。未予約の理由としては、大きく次の4つが考えられます。

  • レベル1:今すぐじゃない。タイミングを逃した、後でやろうと思っただけで、比較も不安もまだ薄い
  • レベル2:損したくない。他と比較したい、どれがお得か知りたい。口コミやランキングを調べている
  • レベル3:不安。効果は本当に出るのか、解約しづらくないか、副作用はないか
  • レベル4:診察がめんどう。時間がない、悩みも浅く後回しにしている

この4段階に、①すぐ予約させる(クーポン)②比較で背中を押す(他院比較・症例・口コミ)③不安を消す(Q&A・医師解説)④ハードルを下げる(予約手順を見せる)の打ち手を割り当て、友だち追加直後から7日間の配信に並べました。

左に4つの灰色カードで、予約しない理由を説明。1 レベル1: 今すぐじゃない、2 レベル2: 損したくない、3 レベル3: 不安、4 レベル4: 診察がめんどう。右にはオレンジ・グリーン・ブルー・イエローの4つの打ち手カードと矢印。1 すぐ予約させる(クーポン)、2 比較で背中を押す(他院比較・症例・口コミ)、3 不安を消す(Q&A・医師説明)、4 ハードルを下げる(予約手順を見せる)

Before:挨拶メッセージのみ

追加後に送っていたのは挨拶メッセージだけで、予約への追い導線はありませんでした。当日に予約しなかったユーザーへのアプローチはゼロです。

After:7日間のシナリオ配信を設計

オプト直後のクーポンを起点に、価格・比較・口コミ・安心・コラムを時系列で配置しました。各配信が4段階のどれをねらうかをあわせて整理します。

タイミング配信内容ねらう段階
オプト直後クーポン発行① すぐ予約
DAY1 午前診察までの手順を公開④ ハードルを下げる
DAY1 午後「安さ」を訴求① 価格
DAY2 午前口コミ② 比較
DAY2 午後診断コンテンツ③ 不安
DAY3 午後他院との比較② 比較
DAY5 午後Q&A③ 不安解消
DAY6医師解説コラム③ 不安解消
DAY7 午後もう一度「安さ」を訴求① 価格
Before/After: 友だち追加後7日間の追い配信設計。DAY1–DAY7 の内容が並ぶタイムライン図。

設計の要点は3つです。

  • オプト直後にクーポンを置く。追加直後で熱量が高いうちに予約を取りにいった
  • 7日間のシナリオ配信を組む。当日に動かなかった層にも、継続的に接点を作った
  • 訴求を1本に絞らない。価格・比較・不安解消・簡単さと変えることで、段階の違うユーザーそれぞれに入口を用意した

配信の文言は、流入元の広告と揃えて「安さ」「簡単さ」を前に出しています。

予約率は12.2%→17.7%に改善した

Bar chart showing increase from 12.2% (Before) to 17.7% (After), +5.5 points (~1.45x), with an arrow illustrating growth.

この設計を一定期間運用し、組み直す前後で数字を比べました。中心に見た指標は、新規リストの友だち追加後から7日間での予約率です。あわせて、追加初日に予約した割合(初日予約率)も確認しました。

指標BeforeAfter
予約率12.2%17.7%
初日予約率11.8%13.0%

予約率は+5.5ポイント、率にして約1.45倍に改善しました。リストもツールも変えず、挨拶メッセージのみだった状態にシナリオ配信を組んだ結果です。取りこぼしていた「当日に動かなかった層」の一部を、追加後の接点で予約に変えられたことが効きました。

流入が「価格訴求」だから、価格・比較が刺さった

配信ごとの反応率を見ると、効いた訴求と外した訴求がはっきり分かれました。最も反応が高かったのは「DAY3 他院との比較」です。このアカウントは「安さ」を訴求する広告から友だち追加を獲得しているため、ユーザーの関心も「どこが一番お得か」に寄っており、比較・価格の訴求と噛み合いました。

逆に薄かったのが、不安解消をねらった「診断コンテンツ」です。効果や副作用への不安に応えるつもりで入れましたが、安さ起点で入ってきたユーザーには響きませんでした。流入の入口が「価格」である以上、シナリオ配信も「価格・比較」を軸にした方が効く。これが今回の学びです。

ただし、伸びは+5.5ポイントと大きくはありません。シナリオ配信を入れれば必ず伸びるわけではなく、流入の訴求とシナリオ配信の訴求が噛み合うかどうかが効き方を決めます。次の打ち手は2つです。反応の低い配信(診断など)は削除・差し替えに回す。不安解消の配信は、切り口を変えるか思い切って外すかを、流入が価格訴求である前提で組み直します。

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このアプローチが効くケース・効きにくいケース

同じ「シナリオ配信の設計」が効くかどうかは、次の条件で判断できます。

効きやすい
  • 友だち追加は取れているのに、追加後の予約・申込が伸びていない(シナリオ配信が挨拶のみで止まっている)
  • 自由診療・高単価サービスなど、ユーザーが比較してから決める商材
  • 広告でリストは増えているので、獲得コストを変えずに「追加後」だけ直せる
効きにくい
  • 即決・低単価で、ほとんど比較検討が起きない商材。シナリオ配信で押し上げられる余地が小さい
  • 課題の中心が「価格」ではなく「不安」にある場合。価格・比較中心の設計はそのままでは効きにくく、不安に応える設計から組み直す必要がある

試してみてほしいステップ

自社のLINEで「追加されるのに予約されない」なら、次の順で見直すのがおすすめです。

  • ① 予約の発生タイミングを配信ログで確認する。予約が追加当日に偏っているなら、翌日以降を取りこぼしている可能性が高い
  • ② 未予約の理由を分解する。「今すぐじゃない・損したくない・不安・めんどう」のどれが多いか。流入元の広告訴求から逆算すると当たりをつけやすい
  • ③ オプト直後の即時オファー+数日間のシナリオ配信を組む。追加直後の熱量をオファーで取り、その後は訴求を変えながら接点を作る
  • ④ 配信ごとの反応率で取捨選択する。反応の低い配信は残さず差し替える。最初から完成形を狙わず、反応を見て磨く

まとめ

友だち追加後の予約率は、配信本数ではなく「何を・いつ送るか」で動きます。今回は未予約の理由を4段階に分け、流入元の広告と同じ「価格・比較」を軸にシナリオ配信を組んだことで、予約率を12.2%→17.7%に改善しました。一方で、流入の訴求とズレた配信は反応が出ません。一度組んで終わりにせず、配信ごとの反応を見て磨き込む前提で設計するのが現実的です。

LINEのシナリオ配信・予約率改善についてのご相談

「友だち追加は取れているのに予約につながらない」「追加後に何を・いつ送ればいいかわからない」

そんな方は、ぜひ一度SPIRITSにご相談ください。LINEのシナリオ配信設計のご提案から実行まで一気通貫で対応しています。

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SPIRITS MEDIA編集部
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