LINE公式アカウントのステップ配信とは?成功事例を交えながら徹底解説!

LINE公式アカウントのステップ配信とは成功事例を交えながら徹底解説

・ステップ配信ってなに?
・ステップ配信ってどうやって設定するの?
・ステップ配信の成功事例が知りたい!

LINE公式アカウントのステップ配信機能を利用すると、メッセージ配信を効率的に行うことができるようになったりブロック率や返信率を下げることができるようになったりと多くのメリットがあります。

そこで今回の記事では、ステップ配信の設定方法から具体的な成功事例まで解説していきます。

目次

LINE公式アカウントのステップ配信とは?

ステップ配信とは、友だち追加をしてくれたユーザーの「行動や条件」をきっかけにあらかじめ用意しておいたメッセージを指定したタイミングや期間で自動的に配信できる機能です。

例えば、ECサイトで商品を購入してから、定期的に新しい商品の案内が来たり、リピート購入を促されたりといったメッセージが配信された経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。

この場合は、「商品の購入」というユーザーの行動がきっかけになって、ステップ配信が始まっている状態です。

このように、ステップ配信を活用するとユーザーの行動や条件をきっかけに事前に設定したメッセージを自動的に配信することが可能になります。

LINE公式アカウントのステップ配信のイメージ画像
引用:https://www.linebiz.com/jp/column/technique/step-message/

LINE公式アカウントでステップ配信をするメリット

LINE公式アカウントでステップ配信をすると多くのメリットがあるので1つずつ解説していきます。

メッセージ配信を自動化でき業務を効率化できる

ステップ配信では、一度設定しておけば、自動的にメッセージが配信されるため配信業務の負担を減らすことができます。

ステップ配信を設定しなければ、メッセージを送るその都度にメッセージの内容や配信するタイミングなどを指定しなければなりません。

毎回設定していると、間違って配信をしてしまうなどの人為的なミスが起きてしまう可能性も増えます。

このようなミスも防ぐことができる上に手間と時間を削減できるのはステップ配信の大きなメリットと言えます。

リピート客を獲得しやすく販売促進に繋がる

ステップ配信で、定期的に購入を促すメッセージを送ればユーザーの購入回数も増えて、リピート客の増加を達成することができます。

「1度買った商品をいつか買おうと思っていて忘れてしまっていた」なんて場合もありますので、ユーザーに対して再通知できるという側面もあります。

このように、お客様の中には「忘れている」だけの人も一定数いるので、定期的にメッセージを送るだけで購入してくれます。

定期的なメッセージ配信によりブロック率を低下できる

手動でメッセージを送るとなるとどうしても忘れてしまったり途中で面倒くさく感じてしまったりするかもしれません。

しかし、まったく情報提供がないアカウントはブロックされる可能性が極めて高くなります。

そこでステップ配信を設定して自動的に定期的にメッセージを送るようにしておけば、運用業務を減らしつつブロック率を低下させることができます。

メールよりも読まれやすいため開封率や返信率の向上が期待できる

LINEのメッセージは、メールのメッセージよりも読まれやすいと言われています。

メールでの宣伝はほぼ迷惑メールフォルダに入れられてしまいますがLINEだと迷惑メールフォルダもないので、届けば開封されます。

さらに、LINEは月間利用者数9,200万人(2022年3月末時点)おり、人々の生活に密着している利用頻度の高いツールです。

メールマガジンでステップ配信を行う「ステップメール」もありますが

日本人の9割が使っており、開封率がメールよりも圧倒的に高いLINEの方がステップ配信をするのに適していると言えます。

ステップ配信の設定方法

ステップ配信の設定方法を解説していくので、実際に配信設定を行う際にはぜひ参考にしてください。

ちなみに、ステップ配信の設定は、PCからのみできるので覚えておきましょう

ホーム画面の「ステップ配信」をクリック

左側の「ステップ配信」をクリックするとステップ配信作成画面に切り替わります。

web版LINE公式アカウントの管理画面
web版LINE公式アカウントのステップ配信作成画面

「基本設定」を行う

基本設定では、以下を設定しましょう。

web版LINE公式アカウントのステップ配信基本設定画面

タイトル・・管理用なのでわかりやすい名前をつけましょう。

タイムゾーン・・有効期間やメッセージの送信タイミングのタイムゾーンを設定します。デフォルトのままで大丈夫なので、特に操作は必要ありません。

有効期間・・開始日と終了日を設定ができます。有効期間が過ぎた後に友だち追加されたユーザーにはメッセージは配信されません。すでにステップ配信が実行されているユーザーには終了後にもメッセージは流れます。

配信数の上限・・配信数を限定したい場合、設定しましょう。

「メッセージ設定」を行う

配信するメッセージを設定できます。まずは、「友だち追加」と書かれてある部分をクリックします。

「開始条件」を編集

開始条件は、「友だち追加」または「オーディエンス」の2種類あります。

web版LINE公式アカウントのステップ配信メッセージ設定画面

・友だち追加の場合

設定する項目は2つあります。

web版LINE公式アカウントのステップ配信メッセージ設定の開始条件編集画面

1.追加日・・ここで指定した日付以降に追加された友だちに設定内容が配信されます。

2.追加経路・・「すべての経路」か「特定の経路」を選択できます。「特定の経路」は以下の項目から設定できます。

web版LINE公式アカウントのステップ配信メッセージ設定の開始条件編集画面の特定の経路表示画面

・「オーディエンス」の場合

作成済みのオーディエンスを選択します。

(開始時点でオーディエンスに含まれるユーザー、開始後、新たにオーディエンスに含まれたユーザーが配信対象となります。)

※オーディエンスは事前に作成しておく必要があります。

web版LINE公式アカウントのステップ配信メッセージ設定のオーディエンス設定画面

「ステップを追加」をクリック

次に、「ステップ追加」をクリックすると以下の2種類を選択できるのでそれぞれ解説します。

web版LINE公式アカウントのステップ配信メッセージ設定のステップ追加画面

メッセージ配信を設定する

web版LINE公式アカウントのステップ配信メッセージ設定のメッセージ編集画面

メッセージラベル・・管理用なので必要であれば設定しましょう。

配信時間帯・・どの時間帯に配信されるかを設定できます。設定した時間内に配信が終わらない場合は、翌日の同じ時間帯に配信されます。

コンテンツ・・配信する内容を設定します。「追加」を押すと最大3つまでコンテンツを設定可能です。

web版LINE公式アカウントのステップ配信メッセージ設定のメッセージ編集のテキスト編集画面

※メッセージ配信を設定し終えたら、待ち時間も設定しましょう。メッセージを何日後に配信し始めるかを設定できます。

web版LINE公式アカウントのステップ配信メッセージ設定の待ち時間設定画面
web版LINE公式アカウントのステップ配信メッセージ設定の待ち時間編集画面

条件分岐を追加する

条件分岐をクリックすると、「条件1」「+」が表示されます。

まずは、「条件」から解説します。

web版LINE公式アカウントのステップ配信メッセージ設定の条件の編集画面

条件ラベル・・管理用なので、管理しやすい名前にしましょう。

属性・・分岐させる条件を設定できます。「性別」「年齢」「OS」「地域」から選択でき、設定すると条件に合ったユーザーにだけメッセージを配信することができます。

web版LINE公式アカウントのステップ配信メッセージ設定の条件の編集の属性で絞り込む画面

例えば、画像のように設定すると、男性にだけメッセージを配信することが可能になります。

web版LINE公式アカウントのステップ配信メッセージ設定の条件設定画面

オーディエンス・・事前に作成したオーディエンスから条件分岐が可能になります。

「+」を押すと、条件を追加できますので必要に応じて設定しましょう。

web版LINE公式アカウントのステップ配信メッセージ設定の条件分岐画面

設定完了

設定が完了したら、利用開始をクリックします。

反映されると、以下の画面のようになります。

web版LINE公式アカウントのステップ配信設定完了画面

ステップ配信の成功事例

ステップ配信をうまく行って高い成果を上げている企業の事例を紹介しますので、実際に運用していこうと思っている方は参考にしてください。

ステップ配信でクリニックの予約件数が120%増加した皮膚科クリニックを運営する「株式会社IDEA」の事例

医療クリニックの開業・運営支援を行っている株式会社IDEAでは、ニキビ治療専門皮膚科「アクネクリニック」の新規ユーザー数や予約数増加を目的として2015年にLINE公式アカウントを開設しています。

来院や予約を促すメッセージをステップ配信したところ、予約数はステップ配信の実施前と比較して120%まで増加しました。

さらには、実際に施術を受けている風景の画像をステップ配信の中に入れたところ途中で離脱するユーザーが減少しました。

さまざまな施策を実行した結果、売上upも達成しています。

参照:https://www.linebiz.com/jp/case-study/acne-clinic/

1カ月間で8通のメッセージをステップ配信で送信して、顧客の髪に対する意識を高めてEC売上が店舗売上を上回った「ヘアークリニック髪風船」の事例

美容室「髪風船」は、約35年間縮毛矯正の専門サロンとして長崎に店舗を構えつつECサイトを運営していてるEC売上が店舗売上を上回るなど、一般的な美容室とは異なる形で黒字経営を続けています。

その取り組みの一環として、ステップ配信を行っています。

髪の悩みに関する質問を促したり、ヘアケア方法について解説したオリジナルのダウンロード資料を配布したりしながら、友だち追加後1カ月間で8通のメッセージを配信しています。

効果的にステップ配信でメッセージを送ることでユーザーの髪に対する意識を高めることに成功して、ECサイトの売上upに貢献しています。
参照:https://www.linebiz.com/jp/case-study/kamifusen/

購買を起点としてステップ配信で売上3倍増を達成した「株式会社スキンキュア・ラボ」の事例

肌トラブルで悩む女性のための化粧品であるビューティフルスキンを販売している株式会社スキンキュア・ラボでは、ユーザーの行動に合わせてステップ配信機能をうまく活用しています。

例えば、お試し商品を買ったユーザーに対して、全6回のステップ配信を行い、その中で本商品の案内や関連する商品の購入促進を行っています。

その結果、ステップ配信を行う前に比べて売上を3倍増加することに成功しています。

参照:https://socialplus.jp/case/skincurelab?_gl=1*1q3mcoc*_ga*NDIyNDczNDI2LjE2NjY0MTY0Mjk.*_ga_FN2GRVDLSL*MTY2OTQ0ODQxMS41LjAuMTY2OTQ0ODQxMS42MC4wLjA.

LINE限定クーポンを配布し、使い忘れないようにステップ配信でリマインドメッセージを送り売上を140%増加させた「CJ FOODS JAPAN」の事例

多くの事業を世界的に展開するCJグループの食品事業の日本法人である「CJ FOODS JAPAN」は2021年からLINE公式アカウントを活用して、より多くのユーザーに自社の商品情報を届けることで販促を強化しています。

LINEを追加すると、自社のECサイトで使用できる割引クーポンを付与してその3日後にクーポンの使い忘れがないか確認するメッセージをステップ配信による自動配信して、ユーザーに再通知を行っています。

その結果、販売促進を効率的に行うことができるようになり売上も140%の増加を達成しています。

参照:https://www.linebiz.com/jp/case-study/cjfoodsjapan/

ステップ配信をする際の注意点

設定方法の解説が終了したので、ここでは実際にステップ配信をする際に気をつけた方が良いことを紹介していきます。

メッセージを送りすぎないようにする

LINEのメッセージが開封されやすいからと言って、むやみにメッセージを送るとユーザーからしたら迷惑以外何ものでもありません。

LINEはメールよりも気軽に使えるツールですが、その分ブロックされる可能性も高いです。

高頻度のメッセージ配信は、ブロックされる原因にもなるので配信数には最新の注意を払いましょう。

自社のターゲットがどの程度LINEを利用するのかも踏まえつつ、目安は週2〜3程度が良いでしょう。

配信されたメッセージは課金対象となる

ステップ配信で送信されたメッセージも課金対象になるので注意しましょう。

メッセージ通数の上限を超えないようにする

LINE公式アカウントでは、各プランごとでメッセージが送れる上限が決まっています。

フリープランだと、月に1000通

ライトプランだと、月に15000通

スタンダートプランだと月に45000通

です。

これらの上限を超えるとステップ配信が「停止」するので気をつけましょう。

LINE公式アカウントの詳しい料金体系はこちらをご覧ください。

※2023年6月から料金体系が変更されるので、こちらも合わせてご覧ください。

ユーザーの状況に合わせて必要のない情報は配信しない

ステップ配信は、一度設定すると設定した通りにメッセージが配信されるのでユーザーの状況が変化する場合は事前に想定しておきましょう。

例えば、商品の値引きのメッセージを事前に設定した場合、商品をすでに購入した人にまで送ってしまうと商品を買った人は残念な気持ちになるでしょう。

最悪の場合、LINEをブロックされて返品されるかもしれません。

このように、ユーザーの状況に合わせてメッセージを送らないとユーザー側は違和感を覚えて、自社の公式アカウントから離れていってしまうので注意しましょう。

まとめ

いかがでしたか?

ステップ配信をすることで業務が効率化できたり、販売促進ができたりするなどメリットがたくさんあることを知っていただけたと思います。

さらにステップ配信をうまく活用して売上upを達成している企業もありますので、今後LINE公式アカウントの運用の手段の一つに加えてみてはいかがでしょうか?

実際にステップ配信をする際は、今回の記事をぜひ参考にしてください!