LINE広告はLINEヤフー広告へ。出し方と費用、友だち追加後の設計

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LINEに広告を出そうと調べ始めると、「LINE広告」という名前の情報と「LINEヤフー広告」という名前の情報が混ざって出てきます。どちらを読めばいいのか分からないまま時間が過ぎてしまう、という状態になりやすい時期です。

結論から整理します。これからLINEの配信面に広告を出す場合、申し込み先は「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告」です。LINE広告は2026年4月のプラットフォーム統合によってこのサービスに統合され、新規のアカウント作成はすでに終了しています。

そしてもう一つ、出稿を決める前に押さえておきたいことがあります。友だち追加を目的に広告を出す場合、広告の成果は友だちを何人集めたかでは決まりません。集めた友だちが予約や問い合わせまで進んだかどうかで決まります。この受け皿を用意しないまま出稿すると、広告費が友だちの数だけを増やして止まります。

この記事でわかること
  • LINE広告の統合と配信停止のスケジュール
  • LINEヤフー広告 ディスプレイ広告で広告を出すまでの手順と事前に必要な認証
  • LINEのどこに広告が出るのか、どの課金方式を選ぶのか
  • 相場の金額に頼らず自社の数字から広告予算を決める順番
  • 友だち追加広告で集めた友だちを売上につなげる受け皿の作り方
  • すでにLINE広告を運用している場合、移行で引き継げないもの

LINE広告は「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告」に統合された

LINEの配信面への広告出稿は、現在「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告」から行います。LINE広告は新規のアカウント作成がすでに終了しており、既存アカウントの広告配信も停止が告知されています。

2026年4月にディスプレイ広告のプラットフォームが統合された

LINEヤフーは2026年2月18日にディスプレイ広告のプラットフォーム統合を告知し、2026年4月1日に「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告」の提供を開始しました(統合リリースの告知)。

これによって、従来はLINE広告の管理画面から行っていたLINEの配信面への出稿が、LINEヤフー広告の管理画面に移りました。やろうとしていること自体は変わりません。トークリストやLINE NEWSに広告を出す、友だち追加を促す、といった目的はそのまま引き継げます。変わったのは申し込み先と管理画面、そして計測の仕組みです。

検索すると「LINE広告」という名前の解説記事が数多く出てきますが、公開時期によっては統合前の管理画面を前提に書かれています。手順を参照するときは、その記事がどちらのサービスについて書いているかを確認してください。

新規アカウント作成の終了と配信停止のスケジュール

公式告知で示されているスケジュールは次のとおりです。

時期内容
2026年4月1日「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告」の提供開始
2026年6月30日(火)このシステムリリース以降、LINE広告の新規アカウント作成ができなくなる
2026年10月26日(月)予定LINE広告の広告配信、新規キャンペーン・広告グループ・広告の作成、各種設定の編集およびメディア追加・編集、再審査依頼を停止
停止後 一定期間管理画面は読み取り専用で利用可。レポートの作成・確認、明細・支払い履歴の確認は可能。閲覧の終了予定日は後日案内
注意事項
  • 2026年10月26日の停止により、LINE広告の全広告ステータスは「未配信」になると公式が案内しています
  • 公式告知には「上記の日程および内容は変更になる可能性があります」と明記されています。最新の内容は機能停止および配信終了スケジュールおよび新規アカウント作成終了日の告知で確認してください
  • LINE広告が最終的にいつ完全に提供終了するかは、現時点の公式告知では「段階的に提供を終了する予定」までの案内です。具体的な終了日は公式の案内を確認してください
LINE広告からLINEヤフー広告 ディスプレイ広告への移行スケジュール

これから出す人と、すでに出している人で読む場所が変わる

ここから先は、読者の状況によって必要な情報が分かれます。

これからLINEに広告を出す場合

次の章から順に読んでください。出稿までに必要なアカウント、配信面、課金方式、予算の決め方をこの順で整理しています。LINE広告の管理画面に触る必要はありません。

すでにLINE広告を運用している場合

移行で引き継げないものと、配信停止までに済ませておくことを後半のセクションでまとめています。計測タグの扱いが最もつまずきやすいところです。

友だち追加を目的に出す場合

どちらの状況でも、友だち追加広告の設計と受け皿の作り方のセクションは読んでおいてください。ここを飛ばすと、広告費の回収が難しくなります。

LINEヤフー広告 ディスプレイ広告での出し方と出稿の流れ

出稿までの流れは、必要なアカウントを揃えてから広告管理画面にログインする、という順番です。アカウントは4種類あり、それぞれ役割が違います。

ビジネスID・ビジネスマネージャー・LINE公式アカウントの関係

出稿の前に揃えるものは次の4つです。

#名称役割
1ビジネスIDLINEヤフーの各種サービスにログインするための入口
2LINE公式アカウント広告の着地先。友だち追加広告では友だちを受け取る箱になる
3ビジネスマネージャー組織単位でデータを管理・共有する仕組み。広告アカウントの新規開設時に必要
4広告アカウントキャンペーンを作って配信する場所

このうち分かりにくいのがビジネスマネージャーです。公式の説明では「LINE公式アカウントやLINEヤフー広告など、LINEヤフーの各種サービスのデータと、自社で保有するデータを企業や事業者の組織単位で管理・共有するための仕組み」と定義されています(ビジネスマネージャーとLINE公式アカウントの接続)。

実務上の理解としては、自社が持つLINE公式アカウントや広告アカウント、顧客データをひとつの組織としてまとめ、どのアカウントがどのデータを使えるかを管理する入れ物です。LINEヤフー広告を新しく開設するときに必要になります。

出稿前に揃えるビジネスID・LINE公式アカウント・ビジネスマネージャー・広告アカウントの4つと、友だち追加広告に必要な3つの認証済みステータス

申し込みから配信開始までの手順

公式が案内している開設の流れは次の5ステップです。

  1. ビジネスIDを登録してログインする
  2. LINE公式アカウントを作成する、または既存のアカウントを選択する
  3. ビジネスマネージャーを作成する、または既存のものを選択する
  4. 広告サービスの情報を入力する
  5. 広告管理画面にログインする

ここまで進むと広告の入稿ができます。入稿後は広告審査があり、審査が完了してから配信が始まります。

管理画面の各項目の入力内容や画面名は変更されることがあるため、実際の操作は公式の案内と合わせて進めてください。運用型ディスプレイ広告の概要はサービス紹介ページにまとまっています。

審査にかかる期間は公式に日数の明記がありません。配信開始日を先に決めて逆算すると、審査待ちで予定がずれることがあります。初回の出稿は、キャンペーン開始日に余裕を持たせておくのが安全です。

友だち追加広告を使うなら「認証済み」を最初に片付ける

友だち追加広告やオーディエンス連携を使う場合、次の3つがすべて「認証済み」になっている必要があります。

確認する対象必要な状態
ビジネスマネージャー組織ステータスが「認証済み」
接続アカウント接続審査のステータスが「認証済み」
接続するLINE公式アカウント認証済アカウントであること

未認証のLINE公式アカウントでもビジネスマネージャーには接続できますが、リソース共有の機能が使えません。つまり接続さえすれば友だち追加広告が出せる、というわけではありません。

ここが出稿スケジュールで最もつまずきやすい箇所です。認証にはそれぞれ審査があり、申請してすぐ通るものではありません。クリエイティブの準備やターゲティングの設計よりも先に、認証ステータスの確認と申請に着手してください。すでに認証済アカウントのバッジが付いているかどうかは、LINE公式アカウントの管理画面で確認できます。

LINE広告の配信面と、選べる広告の種類

配信面はLINEのサービス内だけでなく、Yahoo! JAPANのサービスや提携メディアまで広がりました。どの面に出すかは、キャンペーンの目的を決めると自動的に絞られていきます。

配信面はLINEの外にも広がった

公式のサービス紹介ページに記載されている配信先は次のとおりです。

グループ配信面
LINEのサービストークリスト、LINE NEWS、LINEアプリ
Yahoo! JAPANのサービスYahoo! JAPANトップページ、Yahoo!ニュースなどのサービスページ
提携メディアLINEヤフーと提携するネットワークパートナーのメディア

統合前との一番の違いは、LINEの中だけで配信先を考えなくなったことです。LINEのユーザーに届けたい、という前提で出稿しても、設定によってはYahoo! JAPAN側や提携メディアにも配信されます。LINEの面に絞りたい意図がある場合は、配信先の設定を確認してから入稿してください。

LINEヤフー広告 ディスプレイ広告の配信面(LINEの中・Yahoo! JAPANの中・提携メディア)と、キャンペーン目的を先に決めてから配信面を選ぶ順序

キャンペーン目的から広告の形を決める

選べるキャンペーン目的は、サイト誘導、動画再生、アプリ訴求、コンバージョン、友だち追加、商品リスト訴求、ブランド認知です。目的に応じて最適な形で自動的に配信される仕組みになっています。

実務の順番としては、目的を先に決めてしまうのが早いです。目的が決まると、使える課金方式とクリエイティブの形式がある程度絞られます。逆に「とりあえず認知から」のように目的を曖昧にしたまま入稿すると、何を見て良し悪しを判断するのかが決まらず、配信を止めるか続けるかの判断もできません。

ターゲティングは、キャンペーン目的に応じて配信対象を自動で最適化するスマートターゲティング、曜日・時間帯の指定、地域の指定、自社サイトに来訪したユーザーに絞るオーディエンスターゲティングなどが用意されています。

運用型と予約型の違い

LINEヤフー広告 ディスプレイ広告には運用型と予約型があります。

運用型

関心を持ちそうな潜在層にアプローチする広告で、ターゲティングを柔軟に設定できます。自社で管理画面から入稿して運用する形です。この記事で扱っているのは運用型です。

予約型

多彩でリッチな広告表現によってブランディングに寄与する広告で、公式には広告会社経由での出稿のみ対応と記載されています。自社で管理画面から直接出稿することはできません。

自社で小さく始めて数字を見ながら調整したい場合は運用型、大きな認知獲得をまとめて狙う場合は予約型の相談、という分かれ方になります。

LINE広告の費用はどう決まるか

費用は課金方式と配信量で決まります。公式には最低出稿金額の定めがないため、いくらから始めるかは自社で決める必要があります。相場の金額を探すより、自社の数字から逆算したほうが早く決まります。

課金方式は3種類から選ぶ

選べる課金方式は次の3つです。

課金方式費用が発生するタイミング向くキャンペーン目的見る指標
クリック課金広告がクリックされたときサイト誘導、コンバージョン、友だち追加クリック単価、獲得単価
動画再生課金動画が再生されたとき動画再生、ブランド認知再生単価、再生完了率
ビューアブルインプレッション課金掲載1,000回あたりの単価で発生ブランド認知1,000回表示あたりの単価、到達人数

友だち追加を目的にする場合の扱いは公式に明記があります。「LINE公式アカウントの友だち追加の配信においては、友だち追加1件を1クリックとして扱います」とされており、クリック課金の枠組みで友だち追加1件ごとに費用が発生します。友だち追加1件あたりの単価を指してCPFと呼ぶことがありますが、課金の仕組みとしてはクリック課金です。

最低出稿金額はないが、少額すぎると最適化が効かない

公式のサービス紹介ページには「最低出稿金額はありません」と記載されています。一方で同じページに「予算が少なすぎると、広告効果を高めるために必要なデータが十分に蓄積されない場合があります」という注記もあります。

この2つはセットで読む必要があります。金額のハードルがないので試しやすいのは確かですが、配信量が少なすぎると自動最適化が学習するためのデータが溜まりません。結果として、効果が出ないのが広告の問題なのか、データ不足で最適化が働いていないだけなのかが判別できなくなります。

相場の金額を基準にしない理由

Web上には他社の運用実績をもとにしたクリック単価や友だち追加単価の相場が多く掲載されています。ただしこれらは公式が示した数値ではなく、その会社が扱った商材・地域・期間・ターゲティングの条件で出た結果です。商材の単価も競合状況も違う自社に当てはめても、予算を決める根拠にはなりません。

参考として眺めるのは構いませんが、予算は次の順番で自社の数字から決めてください。

予算を決める順番

ステップ1:目的を決める

友だち追加、サイト誘導、コンバージョンのどれを増やしたいのかを一つに絞ります。複数を同時に追うと、どの数字で判断するかが決まりません。

ステップ2:課金方式を選ぶ

目的が決まれば、前述の表から課金方式が絞られます。友だち追加ならクリック課金です。

ステップ3:1件あたりの許容額を出す

獲得1件にいくらまで払えるかを、自社の数字から逆算します。商材の粗利と、獲得した1件が成約に至る割合を使います。

計算の形としては、粗利 × 成約率が1件あたりの上限です。たとえば友だち追加を目的にするなら、友だち1人が最終的に購入や来店に至る割合と、1回の購入で得られる粗利を掛け合わせた額が、友だち1人に払える上限になります。この数字が社内で出せない場合は、既存顧客のデータから概算で置いてください。精度よりも、基準を持って判断できる状態にすることが先です。

ステップ4:日予算を決める

1件あたりの許容額 × 月の目標件数 ÷ 配信日数で日予算が出ます。ここで出た金額が「少額すぎる」と感じる水準になった場合は、目標件数を減らして期間を延ばすか、ターゲティングを絞って配信効率を上げるかの判断になります。

広告予算を相場ではなく自社の数字から決める4ステップと、クリック課金・動画再生課金・ビューアブルインプレッション課金の選び分け

友だち追加広告は「集めた数」では評価できない

友だち追加を目的にした広告は、追加された人数で成果を判断すると実態を見誤ります。追加された直後に離れていった分を差し引いて、残った友だち1人あたりのコストで見てください。

友だち追加1件がクリック1件として課金される

前のセクションでも触れたとおり、友だち追加の配信では友だち追加1件を1クリックとして扱うと公式に記載されています。管理画面のレポート上も、クリック課金の枠組みで費用と件数が並びます。

このため広告側のレポートで見えるのは「何件追加されたか」と「1件いくらだったか」までです。追加された人がその後どうなったかは、広告のレポートには出てきません。ここが評価を誤りやすい原因です。

ブロックされた分を差し引いて単価を見直す

広告費 ÷ 追加された友だち数で計算した単価は、実際の獲得コストより安く見えます。追加直後にブロックされた人は、以降のメッセージが届かないため売上につながりません。

実態に近い数字は、広告費 ÷ 配信対象として残った友だち数で出ます。追加直後のブロックが多いほど、この2つの数字は離れていきます。見かけの単価が目標内に収まっていても、残った人数で割り直すと目標を超えている、という状態は起こり得ます。

やることは単純です。配信開始から1週間後と1か月後に、追加された人数と配信対象として残っている人数の両方を確認してください。差が大きいなら、広告のターゲティングよりも先に、追加された直後に何が届いているかを見直す段階です。

離脱の原因は広告の訴求とあいさつメッセージのズレ

追加直後に離れていく原因として多いのが、広告で約束した内容と、追加後に届く最初のメッセージが噛み合っていないことです。

クーポンがもらえると書かれた広告から追加したのに、最初に届くのが会社紹介とサービス一覧だった場合、ユーザーは期待と違うと判断します。相談できると書かれた広告から追加したのに、最初に届くのが一斉配信のキャンペーン案内でも同じです。

広告のクリエイティブと、追加後に届くメッセージは、同じ一つの体験としてつながっている必要があります。ここを設計するのが次のセクションです。

友だちを売上につなげる受け皿の作り方

友だち追加広告の成果は、追加された後の設計で決まります。あいさつメッセージ、流入経路ごとの配信、タグ、成果の計測という4つが揃って、はじめて広告費が予約や問い合わせにつながります。

LINE運用ツールを自社で開発・運用している立場から見ても、広告を止める判断の多くは「追加後に何も用意していなかった」ことが原因です。広告の設定を細かく調整するより、受け皿を先に作ったほうが効きます。

あいさつメッセージは広告の続きとして書く

あいさつメッセージは、友だち追加の直後に自動で届く最初のメッセージです。LINE公式アカウントの標準機能で設定できます。

ここで書くべき内容は、広告のクリエイティブで約束したものをそのまま渡すことです。

広告で訴求した内容1通目で渡すもの
クーポンのプレゼントクーポンそのもの。受け取り方の説明は最小限
相談・見積もりの受付相談の入口。何を聞けばよいかの例を添える
資料・事例の提供資料へのリンク。登録フォームを挟まない
在庫・空き枠の案内現在の空き状況か、確認の入口

汎用の「友だち追加ありがとうございます。当アカウントでは最新情報をお届けします」から始めないでください。広告費を払って連れてきた人に対して、何も渡していない状態になります。

広告のクリエイティブを複数パターン出す場合は、あいさつメッセージも訴求ごとに分けられるかを確認しておきます。標準機能では経路ごとの出し分けに制約があるため、ここは設計時に確認が必要な箇所です。

流入経路ごとにステップ配信を分ける

広告経由で追加した友だちと、店頭のPOPやWebサイトから追加した友だちは、検討の段階が違います。広告経由の人はその場で初めてブランドを知った状態である場合が多く、店頭で追加した人はすでに商品を見ています。

同じ内容を送ると、どちらかに合わない配信になります。流入経路を分けて、広告経由の友だちには専用のシナリオを当ててください。

広告経由の友だちに当てる配信の組み立て方
  1. 1通目は広告の約束を渡す(あいさつメッセージ)
  2. 数日後に、商品やサービスの使い方・選び方を1通
  3. その次に、実際に使った人の声か、よくある疑問への回答
  4. ここまでで反応がある人に、予約や相談の案内

いつ何を送るかの設計は、商材の検討期間によって変わります。ステップ配信そのものの作り方はLINEのステップ配信の記事で詳しく整理しています。

広告以外の経路も含めて友だちを増やす手段を比較したい場合は、LINE公式アカウントの友だちを増やす方法も参考になります。広告だけに頼ると、停止した瞬間に友だちの増加も止まります。

広告出稿の前にタグ設計を決めておく

タグは友だちに付けるラベルです。これが無いと全員に同じ内容を送ることしかできず、経路別の配信もセグメント配信も組めません。

重要なのは、タグは後からさかのぼって付けられない情報があるという点です。どの広告から追加されたか、どの訴求に反応したかは、追加された時点で記録していなければ失われます。出稿してから設計するのでは間に合いません。

出稿前に決めておく3種類のタグ

分け方具体例使う場面
流入経路広告、店頭、Webサイト、紹介経路ごとに配信内容を分ける
訴求内容クーポン、相談、資料、空き枠どの訴求で来た人かに合わせて続きを送る
初回アクションクーポン使用、フォーム回答、未反応反応の有無で次の配信を変える

この3種類があれば、広告経由でクーポン訴求から追加してクーポンを使った人、という単位で配信を組めます。最初から細かく作り込む必要はありません。後から足せない「経路」と「訴求」を先に押さえておくことが優先です。

広告クリエイティブから友だち追加、あいさつメッセージ、経路別シナリオ、予約・来店・問い合わせまでの受け皿設計フロー

広告の効果は予約・問い合わせの件数で測る

広告のレポートで見えるのは友だち追加までです。追加された人が予約したか、来店したか、問い合わせたかは、LINE公式アカウント側で記録しないと分かりません。

この接続が切れている状態だと、次のような判断ミスが起きます。

  • 友だち追加単価が安いクリエイティブを「効率が良い」と判断して予算を寄せたが、そこから来た友だちは一度も反応しなかった
  • 単価が高いクリエイティブを止めたが、実はそこから予約が集中していた
  • 全体の友だち数は増え続けているのに、予約件数は横ばいのまま広告費だけが増えた

防ぐには、広告の評価を見る階段を1段増やします。

段階見る数字見る場所
1広告の表示・クリック広告管理画面
2友だち追加の件数と単価広告管理画面
3追加後に残っている友だち数LINE公式アカウント側
4予約・来店・問い合わせの件数LINE公式アカウント側、または予約システム

4段目まで数えられる状態にして、はじめて広告クリエイティブごとの良し悪しが判断できます。友だち追加の後で何が起きているかという視点は、LINE集客の設計の記事でも扱っています。

標準機能でできる範囲と、拡張ツールが必要になる条件

ここまでの設計は、すべてを専用ツールで組む必要はありません。LINE公式アカウントの標準機能でできることから始めてください。

標準機能でできること
  • あいさつメッセージの設定
  • キーワードに対する応答メッセージ
  • 一斉配信と、簡易なステップ配信
  • タグに相当する属性での絞り込み。機能の範囲は公式の案内を確認してください

まずはあいさつメッセージを広告の訴求に合わせて書き換えるだけでも、追加直後の離脱は変わります。ここだけで止まっている運用は多いので、着手の順番としては正しいです。

拡張ツールの検討に入る条件

次のどれかに当てはまったときが、拡張ツールを調べ始める段階です。

  • 広告のクリエイティブを複数走らせていて、訴求ごとに別のあいさつメッセージを出したい
  • 流入経路ごとに違うシナリオを自動で走らせたい
  • フォームの回答内容を条件にして、配信を分岐させたい
  • 配信したメッセージから予約や購入まで到達したかを数えたい
  • 配信の対象を、行動履歴や回答内容を組み合わせた条件で絞りたい

当社が提供しているTalkLabelもこの領域のツールで、流入経路ごとのシナリオ配信、タグとカスタムフィールドによるセグメント、配信からの到達計測を1つの管理画面で扱えるように作っています。ただし標準機能で足りている段階で導入しても、使わない機能の管理が増えるだけです。上のどれかに詰まってから検討してください。

すでにLINE広告を運用している場合の移行

既存のLINE広告アカウントは自動では移行されません。移行ツールを使うか手動で作り直すかのどちらかを選ぶ必要があり、どちらの場合も引き継げないものがあります。

アカウントは自動では移行されない

移行の方法は2通りです。

移行ツールを使う

LINE広告のアカウントデータを、可能な限りLINEヤフー広告 ディスプレイ広告のアカウントへ移行できます。利用にあたっては認証済みビジネスマネージャーとの連携が必須で、移行元のLINE広告と接続されたLINE公式アカウント、および移行先のアカウントを同一の認証済みビジネスマネージャーに接続する必要があります。

手動で移行する

Yahoo!広告側で新規にアカウントを作成するか、既存のアカウントにデータを移す方法です。

どちらを選ぶかは、既存アカウントの構成の複雑さと、手元に残したい設定の量で変わります。手順の詳細は公式の移行ガイドを確認してください。

移行で引き継げない4つのデータ

公式に移行対象外として挙げられているのは次の4つです。それぞれ、実務上どう困るかを添えます。

引き継げないもの何が困るか対応
LINE Tagコンバージョンの計測が止まる。配信は動いていても成果が数えられない状態になるLINEヤフー広告 ディスプレイ広告はLINE Tagに対応していないため、計測タグを新しく設定する。既存のYahoo!広告アカウントへ移行する場合は、設置済みのタグをそのまま利用できる
過去の配信実績・レポート改善の基準値を失う。新しい配信が良いのか悪いのかを比べる相手がいなくなる配信停止前に、必要なレポートを手元にダウンロードして保存する
自動入札の学習データ入札が学習をやり直すため、移行直後は単価が安定しない移行直後は単価が揺れる前提で予算を組み、短期間の数字で判断しない
外部API連携連携していたツールにデータが流れなくなる連携先を洗い出し、移行後に再設定する

この中で優先度が高いのは計測タグです。タグが入っていない状態で配信を始めると、広告が動いていても成果が0件として記録されます。配信開始前に、タグが正しく発火しているかをテスト注文やテスト送信で確認してください。

配信停止までにやっておくこと

配信停止後も一定期間は管理画面を読み取り専用で使えると公式が案内しています。レポートの作成・確認、明細や支払い履歴の確認は可能です。ただし閲覧の終了予定日は後日案内とされているため、いつまで見られるかは確定していません。

停止前に済ませておく項目
  • キャンペーン別・クリエイティブ別のレポートをダウンロードして保存する
  • クリック単価、獲得単価、友だち追加件数などの基準値を記録する。移行後の比較に使う
  • 配信していたクリエイティブと訴求内容の一覧を手元に残す
  • LINE Tagを設置していたページを洗い出し、新しい計測タグへの差し替え計画を立てる
  • 外部ツールとのAPI連携があれば、連携先と用途をリスト化する

公式告知には日程および内容が変更になる可能性があると記載されています。社内のスケジュールを引くときは、公式のお知らせを定期的に確認する前提で組んでください。

LINE広告に関するよくある質問

LINE広告はいつまで使えますか
公式告知では、2026年10月26日(月)予定で広告配信、新規作成、編集、再審査依頼が停止されます。停止後も一定期間は管理画面を読み取り専用で利用でき、レポートや明細の確認は可能です。閲覧の終了予定日は後日案内とされています。日程および内容は変更になる可能性があるため、最新の情報は公式のお知らせで確認してください。
これからLINEに広告を出すには、どこから申し込めばいいですか
「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告」に申し込みます。LINE広告の新規アカウント作成は2026年6月30日のシステムリリース以降できなくなっています。申し込みはビジネスIDの登録から始まり、LINE公式アカウントとビジネスマネージャーを選択して広告管理画面にログインする流れです。
LINE広告とLINEヤフー広告 ディスプレイ広告は何が違いますか
配信先がLINEのサービスだけでなく、Yahoo! JAPANのサービスや提携するネットワークパートナーのメディアまで広がりました。管理画面も変わり、計測についてはLINE Tagが対応していないため計測タグを新しく設定する必要があります。LINEの配信面に広告を出すという目的自体は引き継げます。
いくらから出せますか
公式のサービス紹介ページには「最低出稿金額はありません」と記載されています。ただし同じページに「予算が少なすぎると、広告効果を高めるために必要なデータが十分に蓄積されない場合があります」という注記もあります。金額のハードルはありませんが、配信量が少なすぎると自動最適化のためのデータが溜まりません。獲得1件あたりに払える上限額を自社の粗利と成約率から出し、そこから日予算を決める順番が実務的です。
課金方式はどれを選べばいいですか
クリック課金、動画再生課金、ビューアブルインプレッション課金の3つから選びます。キャンペーンの目的を先に決めると、使える課金方式が絞られます。サイト誘導やコンバージョン、友だち追加はクリック課金、動画の視聴を増やしたい場合は動画再生課金、幅広い到達を狙う場合はビューアブルインプレッション課金が対応します。
友だち追加広告を出すのに条件はありますか
ビジネスマネージャー組織のステータスが「認証済み」、接続アカウントの接続審査ステータスが「認証済み」、接続するLINE公式アカウントが認証済アカウントであること、の3つすべてが必要です。未認証のLINE公式アカウントでもビジネスマネージャーには接続できますが、リソース共有の機能が使えないため友だち追加広告には進めません。認証には審査があるため、クリエイティブの準備より先に着手してください。
広告審査にはどれくらいかかりますか
公式には審査完了後に配信が開始されると記載されており、所要日数の明記はありません。初回の出稿では審査待ちで予定がずれることがあるため、配信開始日に余裕を持たせた進行にしてください。審査の基準や必要書類は公式ヘルプで確認できます。
代理店に依頼しないと出せませんか
運用型は自社で管理画面から出稿できます。一方、リッチな表現でブランディングに寄与する予約型は、公式に広告会社経由での出稿のみ対応と記載されています。小さく始めて数字を見ながら調整したい場合は運用型を自社で、大規模な認知獲得をまとめて狙う場合は予約型の相談、という分かれ方です。
既存のLINE広告アカウントは自動で移行されますか
自動では移行されません。移行ツールを使う方法と、手動でYahoo!広告側にアカウントを作成または既存アカウントへデータを移す方法があります。移行ツールの利用には認証済みビジネスマネージャーとの連携が必須で、移行元と移行先を同一の認証済みビジネスマネージャーに接続する必要があります。
友だち追加広告で集めた友だちがすぐ離れてしまいます。何から直せばいいですか
最初に見るのはあいさつメッセージです。広告のクリエイティブで約束した内容と、追加直後に届く1通目が噛み合っているかを確認してください。クーポン訴求ならクーポンそのものを最初に渡し、相談訴求なら相談の入口を最初に出します。次に、広告経由の友だちとそれ以外の経路の友だちを分けて識別できているかを確認します。分けられていない場合は全員に同じ配信をしている状態なので、タグの設計から入ってください。

まとめ

これからLINEの配信面に広告を出すなら、申し込み先は「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告」です。LINE広告は新規のアカウント作成が終了し、既存アカウントの配信も2026年10月26日(月)予定で停止すると公式が告知しています。日程は変更になる可能性があるため、最新の内容は公式のお知らせで確認してください。

そして友だち追加を目的に出す場合、評価する数字を友だちの人数から予約・来店・問い合わせの件数に移してください。広告のレポートで見えるのは友だち追加までです。その先を数えられる状態にしないと、どのクリエイティブが売上につながったのか分からないまま予算を動かすことになります。

出稿前チェックリスト
  1. ビジネスマネージャー組織、接続アカウント、LINE公式アカウントの3つが認証済みになっているか
  2. 計測タグを設置し、テストで正しく発火することを確認したか
  3. あいさつメッセージの1通目が、広告クリエイティブで約束した内容を受け取っているか
  4. 流入経路と訴求内容を区別するタグを、出稿前に決めたか
  5. 広告経由の友だちに当てる配信シナリオを用意したか
  6. 予約・来店・問い合わせの件数を数えられる状態になっているか
  7. 1件あたりの許容額を自社の粗利と成約率から出し、日予算に落としたか

広告の設定よりも、追加された後の設計のほうが成果に効きます。まずはあいさつメッセージの書き換えとタグの設計から着手してください。

LINEマーケティング全体の設計から整理したい場合は、LINEマーケティングの基本もあわせてご覧ください。

広告で集めた友だちを予約や問い合わせにつなげる導線は、LINE公式アカウントの運用側で作ります。自社の商材でどう組むか迷う場合は、現状を伺ったうえで設計をご提案します。ご相談はこちらからお送りください。

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